現代社会では、24時間365日、あらゆる場所であらゆるデバイスが繋がりあい、膨大な量の情報を相互に交換し合っています。インターネット普及以降、スマートフォンが浸透したことを機会に、ありとあらゆる人が特別意識もせずインターネットを経由し、アプリやシステムなどを介してIT技術を活用しています。この今のIT社会の土台部分にあたるのがインフラです。インフラは、すべてのシステム稼働に必要となる設備です。
ITインフラはサーバやネットワーク機器などのハードウェア、通信網、そして各種プロトコルなど、全てのシステム稼動において欠かせない基盤となるものです。システムにトラブルが起きた際の原因解明においては、まずインフラから着手することが多いのも特徴です。会社であれば役割分担がされていますが、フリーエンジニアの場合、インフラ周辺の問題も自分で解決しなければいけないケースも少なくありません。インフラの知識とスキルを身につけるのに有効な手段は、自分で一からインフラ構築をしてみることです。できるインフラエンジニアほど、ハードウェアよりの低いレイヤーに関して深い知識を持っているものです。
Linuxの資格であるLPICは応用範囲が広く、持っているだけで基本的なLinuxの知識があることを客観的に証明できます。認知度の低い資格は取得しても無駄になる場合がありますが、この資格は比較的メジャーであるため、フリーエンジニアが仕事を獲得する上でも効果的です。LPICにはグレードがありますが、インフラ初心者ならまずはグレード1からのチャレンジでOKです。グレード1はLinuxの基本知識のみならず、セキュリティ関連の知識も問われるためインフラ学習の手始めとして最適といえます。すでにLinuxを使いこなしている人も、自身のレベル確認の意味も含めてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
インフラ初心者におすすめしたい入門書を4冊ほど紹介します。1冊目は「インフラエンジニアの教科書」で、幅広い知識が1冊に盛り込まれています。2冊目は「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門」です。ネットワーク分野に特化した技術や、設計すべき内容について深く掘り下げられています。そして3冊目が「ネットワーク仮想化 基礎からすっきり分かる入門書」で、インフラエンジニアの必須知識である仮想化について概略的に学ぶことができます。最後の4冊目はインフラ設計の定石パターンをデザインパターンとして数多く紹介されている書籍、「インフラデザインパターン~安定稼動に導く127の設計方式」です。
フリーランスでもインフラエンジニアに興味がある方は一定数いるのではないでしょうか。ITエンジニアにはさまざまな種類がありますが、中でもインフラエンジニアはIT環境を下支えする影の立役者とも言うべき仕事。開発とはまた違うフィールドで活躍できる点も魅力です。
ここではまず、インフラエンジニアの「設計」「構築」「運用」という3つの役割について紹介します。続いてサーバーエンジニアやネットワークエンジニアといったインフラエンジニアに近い仕事を解説し、インフラエンジニアとの違いを把握できるようになっています。またインフラエンジニアに必要なスキルについても紹介しています。
フリーエンジニアとして業界で長く活躍するために、ITインフラの知識やスキルは有効です。そのためインフラエンジニアを目指す人も多いですが、中には向いていない人もいます。というのも、インフラエンジニアはインフラ関係の技術的なスキルはもちろん、性格的な面でも求められるものがあるためです。そのため、まずは自分がインフラエンジニアに向いているかどうかを見極めることが大切だと言えるでしょう。また、インフラエンジニアとしてある程度の経験を積むと、マネジメント職やITスペシャリスト、ITコンサルタントへの道も夢ではありません。こうしたキャリアパスを知ることで、将来的なビジョンを明確にすることができ、目標を定めて行動に移せます。