ITインフラはすべてのシステムが稼動する上で土台となる部分を指します。環境も設備も整っている状態での開発しか経験がない場合、インフラ部分をあまり意識していないエンジニアも少なくないと思います。しかし、いざ新しい環境で一からシステム構築をするとなれば、まずはインフラ構築から始まります。さらにシステムに何かトラブルが起きた場合、通常真っ先に疑われるのはインフラの不具合です。インフラの知識がないと原因究明も解決もできず途方にくれることになります。会社組織に所属していれば役割分担がされているため、インフラ担当者に任せておけば済むかもしれません。しかし、フリーエンジニアとなればそうはいきません。自分自身の対応力を強化するためには、まずインフラの知識に精通することです。
ITインフラはシステムを支える基盤部分です。具体的には、サーバやネットワーク機器などのハードウェア、LAN、光回線などの通信網、TCP、OS、各種プロトコル等のシステムにとってなくてはならない土台のことです。この土台に問題があればシステムは正常に稼動せず、場合によっては重大な問題を引き起こします。そのため、しっかりとした知識を得て、システムトラブルが生じた際に、切り分けしながら原因解明と解決にあたる必要があります。インフラに関しては非常に広範囲の知識が必要となります。プログラミングは得意でもITインフラの知識はあまりないという人も少なくありません。
ITインフラの全貌を押さえるためのベストな方法は、自分で一からインフラ構築を手がけてみることです。小さな規模でかまいませんので、なるべく市販ソフトを使わずに一から構築します。この一連の作業はインフラを知る上で大変効果的です。自分自身で何がわかっていて何がわかっていないのかを知る助けにもなるでしょう。
システムに何らかのトラブルが発生した場合、まず最初に疑われるのはインフラです。ハードウェア、通信網、設定など、切り分けながら原因解明に走るわけですが、実のところハードウェアに問題が生じるということはあまりありません。さらに、よっぽどのことがなければ通信網の点でも解明不能の問題が起きることは少ないのです。もっとも発生しやすいのは、自分の管轄外の他社サーバを使っていることに起因する問題です。外部サーバ利用でよくあるのは、その会社が適切なバージョンアップをしていなかったことによってPHPが正しく応答しなくなるなどのトラブルです。しかもこのケースは問題の特定がしづらいという厄介な面を持っています。もし自分でITインフラを構築しようとするならば出来るだけ外部のサービスを利用しないにこしたことはありません。外部のサービスを使えば使うほどシステムは脆弱になる上、トラブル発生時の原因解明も難しくなり、解決にも時間がかかってしまいます。